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2020.6.24

ZEH住宅とは? 補助金制度やメリットについてご紹介!

  • 家づくりコラム

■ZEH住宅とは?

 

ZEH(ゼッチ)とはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の略称です。

近年、太陽光発電と共に話題になることも多く、地球に優しく、お財布に優しい住まいとして注目されています。国から補助金を貰える制度もあり、新築やリフォームを考えているなら、ぜひ知っておきたい新しい家のカタチです。

ここでは、ZEH住宅についてご説明しましょう。

 

 

1.ZEHは年間の消費エネルギー量との収支をプラマイ0にする

 

 

ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の略であり、自宅でエネルギーを創ることで、年間の消費エネルギー量との収支をプラスマイナス0にすることを目指す新しいカタチの住宅のことです。

経済産業省の資源エネルギー庁が推し進める政策の1つで、2020年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数でZEHを実現するという政府目標の元、ZEHの普及活動をしています。

その1つが、資源エネルギー庁・国土交通省・環境省の3省連携で、補助金制度による支援活動です。

 

 

2.ZEHはエネルギーを自宅で創り出せる!

 

ZEHの特徴は、エネルギーを自宅で創り出すシステムがある家のことです。

もっともポピュラーなのは、太陽光発電システムによる自家発電です。

同時に、省エネにも優れた住宅であり、高い断熱性能と高効率機器やHEMSによる省エネも欠かせません。創エネと省エネ、断熱を兼ね備えた家こそZEHであり、ZEH基準として国に定められています。

また、土地が狭く自家発電が厳しい場合は、Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)基準を目標とすることも可能です。

地球温暖化が進み、ますます異常気象に悩まされる日本では、ZEH基準をクリアした家を目指すことは当たり前になりつつあります。

 

 

 

■個人がZEH補助金制度を利用する方法とは?

 

 

ゼロ・エネルギー・ハウスとは、自らの自宅に設置した太陽光パネルで発電したエネルギーを使い、消費エネルギーのほとんどをまかなえる住宅のことを指します。

日本では現在このZEHの普及に取り組んでおり、ZEHを取得、もしくはZEHに改修する方は、補助金を受けられます。

 

 

1.補助金は受け取れるのか?

 

 
以下に該当する人は、「ZEH補助金」という、国の補助金が受けられます。

①住宅を新築しZEHの条件にかなう住宅を持つことになる人


②新築で購入する建売住宅がZEHの条件にかなっている人


③所有している既存の住宅をZEHの条件に合わせて改修する人


以下で、ZEH補助金に応募する為の条件・要件について解説します。
 

 

2.ZEH補助金に応募する条件・要件

 

ZEH補助対象になるには、大きく分けて2つの条件があります。

 

①ZEHロードマップが定めるZEHの定義を満たしている住宅を持っていることです。


②SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)という組織に登録されているZEHビルダーによって設計・建築・改修もしくは販売がされていることです。


 

 

■個人がZEH補助金制度を利用する方法とは?

 

 

ZEH補助金制度を利用するためには、ZEH仕様の住宅に関係した、いくつかの条件を満たす必要があります。

主な条件の1つは、従来の住宅と比較して、エネルギー削減効果が20%以上期待できることです。

また、地域によって定められた強化外皮基準を満たしていること、太陽光発電システムなどのエネルギー設備が導入されていることも必須でしょう。

再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギ消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減がまかえなるシステムを確立しなければなりません。ZEHビルダーによって建築・改修工事・販売が行われなければならないということも、見逃せない条件です。

 

 

1.ZEHの補助金申請期間は自由ではない

 

ZEHの補助金申請には、事前割当枠公募方式や先着方式などがありますが、募集戸数には限りがあるため、いつでも応募すればよいというものではありません。

補助金の募集には、完了スケジュールが定められています。交付決定通知後に事業に着手するということも必要です。

申請する時期はもちろんのこと、住宅の完成・入居時期も定められているので、施術業者と再確認しましょう。

 

 

2.デザイン・要件に合うか

 

ZEH仕様のデザインや間取りとなっていることはもちろんですが、窓の数はもちろんのこと、大きさも条件になるため、事前にチェックしておくべき項目だといえるでしょう。

申請者だけで確認することはかなり難しいため、購入に関係した担当者や工務店などに相談を行うのがおすすめです。

 

 

■ZEHの種類と特徴まとめ

 

 

ZEHとひと言でいっても、実は性能によって、いくつかの種類に分かれています。ZEHとしての性能が高くなればなるほど、補助金が多く受けられるようなシステムになっているのです。

では、それぞれのZEHには、どのような特徴があるのか確認していきましょう。

 

 

1.ZEH支援

 

ZEHの基準を満たしている家を新築するか、建売住宅を購入する方、自己所有の戸建て住宅を改修する方が利用できるのが、ZEH支援事業というものです。

ZEHロードマップのZEHの定義を満たしていれば申し込むことができ、一戸あたり70万円の補助金が受けられます(2019年度)

 

 

2.ZEH+実証事業

 

ZEH+実証事業とは、ZEH+の定義を満たす住宅を購入するか、改修する方を対象とした補助金システムです。

ZEH+は、ZEHの定義を満たしていることに加え、25%以上1日エネルギー消費量を削減できることが条件です。

さらに、高断熱、電気自動車の充電設備、高度エネルギーマネジメントのうち、2つを自宅に導入する必要があります。

この条件を満たした場合、一戸あたり115万円もらえます(2019年度)

 

 

 

■ZEH住宅のメリットとは?

 

 
そもそも高機能の家なので、暑さ寒さに強く、住みよい作りになっています。また、国策としてZEHの普及を目指しているので、金銭面でも大きなメリットがあります。
 

1.住宅を建てる際にZEHにアップグレードすると補助金をもらえる


2.災害などでの停電時に自家発電で電力を確保できる


3.自家用発電設備によって固定費の削減が出来る為ランニングコストが安い


4.断熱性や気密性が高く1年を通して快適な室温で省エネに暮らせる


5.資産価値が高いため将来高値で売却しやすい


 

 

1.住宅を建てる際にZEHにアップグレードすると補助金をもらえる

 

ZEH住宅は省エネ性能が高く長寿命な仕様を実現する為、最新機器を導入することが多く、どうしてもコストが高くなってしまします。

ただ、何の見返りもなくZEHを政府が推進しても利用者は増えないため、政府はZEHを建てる人へ国からの補助金として数十万円の補助金を出しています。

基準を満たしていれば、個人向けの3種類の補助金制度(ZEH支援事業・ZEH+実証事業・先進的再エネ熱等導入支援事業)に申請が可能です。ただし、誰でも申請できるわけではなく、「ZEH住宅となる予定の建物の所有者が申請すること」「本人が居住予定であること」などが条件となっています。

受けられる額は申請する種類により異なりますが、定額70万円~125万円にプラスαが基準となり、先進的再エネ熱等導入支援事業上限として90万円を併願することも可能です。

補助金の予算は年度ごとに検討されているため、年度によってもらえる金額は変わりますが、2019年版の「ZEH支援事業」だと1戸あたり70万円以上の補助金を利用可能です。

 

 

2.住宅を建てる際にZEHにアップグレードすると補助金をもらえる

 

近年、大きな災害に見舞われることも増え、電気が止まれば何もできないことを実感された方も多いでしょう。

ZEHなら電気が止まってしまっても、太陽光発電と蓄電装置があるので安心です。また、エコキュートなどの給湯器には、常に水やお湯が溜まっているので、生活用水(飲用不可)も確保できます。

真夏や真冬は、冷暖房の有無が死活問題になるケースも少なくありません。自力でライフラインを維持できるZEHは、自然災害の多い日本において非常に使い勝手のよい仕様だといえるでしょう。

 

 

 

3.自家用発電設備によって固定費の削減が出来る為ランニングコストが安い

 

ZEHは一般的な住宅よりも省エネ性能が高く、発電装置も備えているので、発電量さえ確保できていれば毎月の電気料金はほとんどかかりません。

オール電化の場合は対応していてガス会社と契約しないため、ガス代を支払う必要がないのもポイントです。

加えて、太陽光発電システムを備えたZEHなら、発電後に自宅で使いきれなかった電気を、契約している電力会社に買い取ってもらえます。

電気の売却額、売電価格はその時々に応じて変わりますが、太陽光発電設備の設置に必要な初期費用を回収してしまえば、売電収入はすべて家庭のお小遣いです。

仮に、売電収入が月1万円程度だったとしても、年間12万円分自由に使えるお金が増えれば、売電収入で家族旅行をしたり、実家へ帰省したり、子どもの習いごとの料金を払ったりできます。

 

 

4.断熱性や気密性が高く1年を通して快適な室温で省エネに暮らせる

 

ZEHは、高断熱・高気密・高省エネ性能の住宅なので、1年を通して家の中の温度が安定しています。

断熱性の高い壁や窓を設置し、外気の影響を受けづらいため、夏は家全体が涼しく冬も家の中が温かく感じられるでしょう。

とくに重要なのが、廊下や浴室といった居室以外の場所の温度です。急激な温度差は、ヒートショック現象の引き金になります。

その点、ZEHは廊下や浴室、トイレといった居室以外の空間も室温は大きく変わりません。

ヒートショック現象は空間ごとの温度差がなければ起きにくいため、健康面でも快適性でも通常仕様の住宅よりZEHのほうが優れているといってよいでしょう。

また、省エネといえば、我慢することと思われがちですが、ZEHなら既に述べた通り最初から快適な生活ができる設計なので、無理なく省エネ生活が遅れます。

さらに、取り付けられたHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)が、家電を自動制御してくれるので、ムダなく快適に過ごせます。HEMSにより電気やガスが視覚化されるので、エネルギーに対する意識が芽生えたという人も多いです。

長期的に考えれば、発電に利用する原油やそれらの輸送コストは徐々に増えているので、エコに配慮した家を建てることで将来のランニングコストを節約しているという見方も出来ます。

 

 

5.資産価値が高いため将来高値で売却しやすい

 

 

ZEHは断熱性や機密性を高めるため、高機能な窓や断熱材を利用しています。

また、設置に100万円単位で費用のかかる高価な太陽光発電設備も備えているため、通常の物件よりも資産価値が高いです。

通常、不動産は新築してから時間が経過するにつれて資産価値や不動産市場での売却額が下がっていきます。

しかし、不動産としての寿命が長く、資産価値の高い設備を多数所有しているZEHなら、多少築年数の経過した物件でもある程度の金額で売却することも可能です。

 

 

 

■ZEH住宅のデメリットとは?

 

 
メリットの大きいZEHですが、デメリットもしっかり認識しておきましょう。
 

1.ZEHの仕様をクリアするための建設コストが高い


2.太陽光発電設備のメンテナンスにもお金がかかる


3.太陽光発電は日照条件によって発電量が変動する


4.屋根の形状や間取りに制限がかかるため開放感のある大きな窓などを設置できない


 

 

1.ZEHの仕様をクリアするための建設コストが高い

 

ZEHは、建築基準法が求める最低限の基準を満たす住宅に比べて、建設コストが高いです。

最新の省エネ機器や太陽光発電システムを導入する必要があるため、それらを含まない住宅を建てるよりも、どうしてもコストが掛かってしまいます。

おおまかな数値でいうと、太陽光発電設備だけで100万円から150万円程度の予算が必要になってきます。断熱性能の高い窓や省エネ性能の高い給湯器などの導入も求められるため、最終的には数百万円程度予算の上乗せが必要です。

かなりの額の補助金を受けることは可能ですが、すべてをカバーできるわけではありません。

日々のエネルギー代で後々採算がとれる可能性もありますが、導入時の出費はやはり気になるところです。

 

 

2.太陽光発電設備のメンテナンスにもお金がかかる

 

太陽光発電用のソーラーパネルなどは、定期的にメンテナンスする必要があります。

ソーラーパネル自体は20年、長いものなら50年ほど保ちますが、ソーラーパネルで作った電力を家で利用できるように変換する、パワーコンディショナーの寿命は10年から15年程度です。

戸建住宅は定期的な外壁塗装や雨漏りの修理などで修繕費用やメンテナンスコストがかかる場合もあるので、万が一に備えて貯金しておく必要があります。

 

 

3.太陽光発電は日照条件によって発電量が変動する

 

 

太陽光を利用して発電をするという仕組み上、太陽光発電は雨の日やくもりの日が続くと十分な発電量を得られません。

お住まいの地域や向きによっては、期待ほどの電力が得られないかもしれません。日本の夏は日射しもきつく発電量も期待できますが、一転、冬になると日射量が減るため大幅にダウンすることも想定しておきましょう。

地域の風土や時期によっては晴れる日が少なければ、発電量は下がります。

また、太陽光発電で得た電力を売る売電価格は、年々下落していることも知っておくべきでしょう。

数年前までは注文住宅のZEHなら売電収入で住宅ローンを返せるという記事が多く見られましたが、現在ではほぼ無理な状況です。

電気会社に余剰電力を買い取ってもらう際の価格は年々下がっています。太陽光発電の導入を国が推進していた初期の段階に比べると、2019年時点での売電価格は約半額です。

今後、ますます売電価格の低下が進めば、節電して余った電力を電気会社に売っても、思ったような見返りを受け取れなくなってしまいます。

 

 

4.屋根の形状や間取りに制限がかかるため開放感のある大きな窓などを設置できない

 

ZEHには断熱性の基準があるため、大きな窓やドアを多数取り入れたデザインは厳しいといえます。窓が多いと、いくら断熱材を床や壁に入れても熱が出入りしやすい状態になります。

せっかくの注文住宅なので、大きな窓のある開放感の家を希望しても、実際には大きさに制限がかかることも多く、注意が必要です。

また、吹き抜けや部屋の仕切りを取っ払った大空間のプランは断熱性が落ちます。とはいえ、屋根の向きや形が制限されても、外壁の色やデザインは自由にできますし、各部屋を区切る一般的な間取りでも快適に暮らせます。

どうしても実現したいこだわりがなければとくに不便さは感じないでしょう。

加えて、住まいの屋根に設置するのが一般的な太陽光発電のソーラーパネルに関しても、最も効率のよい向きにソーラーパネルを並べられるように、屋根の形や向きが制限される場合もあります。