憧れの注文住宅を建設する前に知っておきたい注意ポイントとは
- 家づくりコラム
実は自由度の高い注文住宅という選択
住宅を建設するということ、これは非常に大きな費用がかかる事になりますし、通常、人生の中で一度だけ経験するという方が多い、大きな出来事です。頭金を貯蓄し、ローンを組み実際に住宅を建築するということになれば、とても感慨深いことでしょう。
なるべく安く住宅を建築したり、購入するという事を考えると、注文よりも建売の方が費用を安く抑えられるという意見もありますが、注文住宅の場合、予算がオーバーになれば予算が予定内になる様に、仕様を変更したり照明器具、設備などのグレードをダウンすることで計画範囲内の予算に納めるということも実はできるのです。
建売の場合、最初から販売金額が決まっているので、そこから安くしてもらうという場合には値引きだけになりますので、建築会社との交渉ということになりますが、注文の場合には、設備などを変更してコストダウンできるという逃げ道があるので、安く建設したいという場合でも、注文にする方がいいともいわれています。
何より建売の場合、キッチンで利用する設備のカラーやグレード、浴室の浴槽のカラーなどは選択する事が出来ても、間取りや壁材、柱に利用する素材などを選ぶことができるということはほとんどありません。しかし注文の場合には、設計段階で携わる事ができるので、間取りにしても、利用する建材についても選ぶことができ、その中で費用などを考えながら譲歩できる部分を考えていくということができるのです。自由度という事を考えても実はコスト面でも自由度が高い理想的な建築なのです。
実は費用という面を考えても非常に利点が高い注文住宅ですが、知っておきたい注意点などもありますので、メリットのほかに注意点などもよく理解して、大切な住宅建築をより納得できるものにしていきましょう。
土地に対しての注意点もよく考えて
注文住宅を建築する際の注意点はまず土地の購入です。住宅建築を行う際にすでにご両親から譲り受けた土地があるとか、土地を買ってあるということなら別ですが、これから土地を購入するという場合、土地について深く理解しておくことが大事です。不動産の資産価値というのは建物というよりも土地に起因するものが大きいので、土地を購入するときにはより条件のいい土地を購入することが求められるのです。不動産価値が大きく左右されることになりますので、予算などの都合をよく考慮しながら、土地に関する注意点を考慮し購入します。
土地の条件については、立地と環境、土地の形状、さらに道路状況、そして法や条例などの規制についてなどを考慮しなければなりません。立地条件については慣れ親しんだ実家の近くがいいとか、今暮らしている場所を出たくないなど色々な希望が出てくるでしょうから、この辺りを主軸に考えていくことが必要です。日照や通風、さらに路地の奥になるのか角地なのか、こうしたことによっても住みにくい、住みやすいという違いが出てきます。
道路の幅員等も非常に大きな要素です。目安となるのが4mといわれていて、4m未満の道路に接する土地に新築する場合、セットバックと呼ばれる配慮をしなければなりません。セットバックは道路の中心から2mの位置まで道路として提供するというもので、その範囲には新しく建物を建築できないというものです。こうした土地に関する条件や規則などをよく理解し、最も注文住宅を建築する土地にふさわしいと思う場所を熟考して条件の良い土地を購入しましょう。
書面によってお互いに決めたことを証拠に残すこと
注文住宅など家を建築するという時にもっともトラブルとなるのは何かというと、その多くは口約束です。間取りや仕様、設置する機器などについては建築を依頼した工務店や設計事務所、建築会社と相談しながら決めることになりますが、この時、営業の担当者と口約束で決めたことが後から問題になる事が多いのです。
施主という立場からすれば自分の家を建築する際の担当者にしっかり伝えたと思っています。しかし、施主は自分の家を造るという一大事なので話をしたことをよく覚えていても、担当者によってはいくつか担当している家で、言われたことについて忘れてしまうということも少なくありません。また忘れていたということのほかにも、意思の疎通ができていなくて誤解して受け取っていたということもあります。このような口約束で後に大きなトラブルにならないように、口約束ではなくすべての事を書面に残して施主、担当する施工会社の双方が同じものを所有しておくということが求められます。
この書面によってお互いに話をしたことを常に証明しておくということは、注文住宅の建築の中で注意点として最も重要な事です。担当する業者に必ず今日話したことを議事録など書面にしてほしいといっても、適当な担当者だと作ってこない可能性もあるので、作ってこないようなら打ち合わせ内容を書面に記録し、内容に誤解がないか、意思の疎通ができているかを確認し、押印してもらうようにすると安心です。こうした対応は面倒と思うかもしれませんが、我が家の住宅建築にトラブルが起こるのは誰もが避けたいことだと思いますので、しっかり対処していきましょう。